約9ヶ月ぶりの新作を発売した3ピースロックバンド、YUEY。更にパワーアップした彼等が作り出した1stマキシ・シングル「赤い鉄塔」は、どことなくノスタルジックな4曲が集まっていて、或る意味、とてもYUEYらしさを感じさせてくれる1stマキシ・シングルである。発売前に、ヴォーカル&ギターの比嘉氏を独占インタビュー!どうぞお見逃しなく!!
■YUEY比嘉氏、独占インタビュー
―― 前作から9ヶ月ぶりの新作であり1stマキシ・シングルとなる「赤い鉄塔」ですが、収録されている4曲に決めた理由は?
比嘉(Vo.&G.)「これは勿論適当ではなく、出したかったと言うのがあって出した4曲ですね。スタジオにこもって作って、出来も良くて、よし、出そう!と思って出す事にしましたね。」
―― 過去の楽曲も収録してますが、これはこのマキシ・シングルの構成に何か意図が?
比嘉(Vo.&G.)「新旧織り交ぜたのは、このタイミングかなってのもありましたし、曲のバラエティが欲しいのもあり、一応繋がっているんですよ曲全部が。これは歌詞見たら分かるんですけれど、上京してホームシックになっている人が書いている曲なんです。ホームシックと言うか、寂しがり屋と言うか、「赤い鉄塔」は東京の事だし、「マナーモード」も「1Call」も携帯の事だし、「rainman」なんかもろセンチメンタルですよ
ね。本当は「赤い鉄塔」以外の3曲予定だったんですけれど、「赤い鉄塔」を入れて全体が引き締まったので、これだ!と思いましたね。」
―― シングルと言えば、ライヴハウス限定で発売した「童貞と処女」は完売しましたが、もう発売予定は無しですか?
比嘉(Vo.&G.)「実は“赤い鉄塔ツアー”から限定発売します。『室内MUSIC』も100枚発売します。ライヴハウス限定なので、また直ぐに完売してしまうかも知れませんが・・・」
―― ワンマン・ライヴの予定はありますか?
比嘉(Vo.&G.)「ないですね。アルバムが完成したりとか、なんかこうサプライズ的な事がある時にワンマンをやりたいと思ってます。」
―― 5月6日(火)からいよいよツアーがスタートしますね。
比嘉(Vo.&G.)「はい。この日は自主企画イベントになります。」
―― それは楽しみなスタートですね。ツアーが始まると楽曲作りが止まったりしませんか?
比嘉(Vo.&G.)「僕の場合は一ヶ月に一曲作るペースなので、捨て曲も無いですから、ロスはそれほどありませんね。」
―― ドラマーが変わってから大分経過しますが、何か変わった感はありますか?
比嘉(Vo.&G.)「質感が変わりましたね。やわらかくなったと言うか大人っぽくなった感じもありますね。同じ曲を演っていても、ジョウくんのドラムのYUEYはこんな感じなんだなって。色がつきましたね。」
―― 今後やってみたい事はありますか?
比嘉(Vo.&G.)「僕はギター少年なので、やっぱり早弾きをやってみたいですね。今練習してますよ。最近早い曲ばっかりですね。「眼鏡」は遅くなりましたけれど(笑)昔の曲を演るとお客さんも喜んでくれるので、嬉しいですね。」
―― アッパーな曲と聞かせる曲、どちらが好みですか?
比嘉(Vo.&G.)「どちらも好きなんですが、早い曲を作りたいですね。みんなで歌える曲があって、ノレる曲があって、バランス良くライヴの曲順も考えてます。」
―― ライヴは楽しいですか?
比嘉(Vo.&G.)「今は楽しいですね、とっても。昔は、ライヴをやっていてもみんな敵だ!とか思ってましたけど(笑)今は楽しいですね。」
―― ツアー好きですか?
比嘉(Vo.&G.)「ツアー好きですよ。色々な人に逢えますし、楽しいですね。打ち上げで爆発も出来ますし・・・(笑)」
―― あはははは(笑)楽曲を作る時は曲と詞はどちらが先に浮かびますか?
比嘉(Vo.&G.)「最近は詞が先ですね。僕の場合は作ろうと思って作るんじゃなく、閃きで作っているので、今は頭の中に3曲あります。」
―― もう完成しているんですか?
比嘉(Vo.&G.)「頭の中では完成してますね。これを皆でアレンジして仕上げて行くって段階ですね。適当が嫌いなので、やっぱり適当には作らないですし、モヤモヤのまま出すって事は無いですね。「東京湾」って曲も作ってるんですが、これはラップです。」
―― ラップ!?
比嘉(Vo.&G.)「面白い曲に出来上がってきてますよ。」
―― ツアー中に聴けたりしますか?
比嘉(Vo.&G.)「聴けるかも知れないですね。」
―― 曲を作るのは比嘉君ですよね?それぞれのパート部分もおおまかにかためて行くんですか?
比嘉(Vo.&G.)「スタジオで好きな様に叩いてもらって、好きな様にベースを弾いてもらって、それぞれの持ち味やアイディアを活かしますね。自分では決めません。やっぱりそれぞれこれがいい!と思うものを出して行かないと、曲を好きになれないとも思いますしね。」
―― なるほど。比嘉君はフライングVを使うとか?
比嘉(Vo.&G.)「フライングV持つぞ!って言ったら持つんです。合わないんじゃないの?とか言われても、やりたいからやるんです。やるって言ったらやりますから。やろうかなーで終わるんじゃなく、やろうかなーって言ったらちゃんとやりますので(笑)でも、そこの違いだけだと思うんですよね。やろうかなーで終わらせるか終わらせないか。ただ実行してるだけなんですよね、僕の場合。」
―― 「赤い鉄塔」でも曲間にMCを加えたりしてますよね。
比嘉(Vo.&G.)「それも面白いかなーと思ってやってみたんですよね。曲を作ると型にハマリがちですけど、そう言うのをなくしたら面白いかなーと。」
―― 「赤い鉄塔」はどんな時に作ったんですか?
比嘉(Vo.&G.)「これもとても些細なきっかけなんですが、ライヴの帰りの首都高で東京タワーを見ながら帰るんですけど、その時にオガッチが「東京タワーの曲作りなよ」って言ってきて「うん、いいよ」・・・って、これだけで作りました。もうあっと言う間に出来ましたね。直ぐに閃きましたね。」
―― そうなんですか(笑)
比嘉(Vo.&G.)「東京タワーは君が住む街から見えるのかな・・・と。サビ何を歌おうかなーと。歌詞は物凄く考えましたね。閃きを探しますね。」
―― 曲は経験談が多いですか?
比嘉(Vo.&G.)「経験談より妄想ですね。でも説得力がある妄想しか書かないですね。直接的に書くんじゃなく、相手が察してくれるような歌詞を書くようにしてますね。あぁ、哀しかったんだね、楽しかったんだね、と。受け取り方が一つにならない様な書き方をしますね。」
―― このマキシ・シングルの中で一番好きな曲は?
比嘉(Vo.&G.)「僕は「1Call」ですね。東京に来てから書いた曲ですしね。まぁ、僕は千葉に住んでるんですけどね。。。(笑)」
―― はははは(笑)マキシのタイトルは色々考えたりしましたか?
比嘉(Vo.&G.)「色々考えましたけど。僕ずっと言ってましたね。「ロックンロールファイヤーどうですか?」「ダメです」「ゴーストレイト」「ダメです」「レッツエンジョイ」「ダメです」「乗馬クラブ」「ダメです」全部ダメです。「狙ってん
の?」「狙ってないです、面白いから」みたいな。」
―― あはははは(笑)ジャケット写真も面白いですよね。
比嘉(Vo.&G.)「家族写真的なものが撮りたかったんですよね。モロそうですが(笑)僕ら格好良くないですからね。格好いい格好をしようとも思わないですし、スーツだ!と。等身大が一番なので。」
―― 等身大がいいね。
比嘉(Vo.&G.)「手堅い事ってゆっくりにしか進まないじゃないですか?でも、土台って大事だと思うので、ゆっくりでも妥協したくないいですし、手堅くやって行きたいですね。適当にはやりたくないんで。適当にやってもいい事ないですしね。全部自分にも跳ね返ってくるじゃないですか?ゆっくりでもこれで良かったって思ってますしね。」
―― なるほど。自分達の長所ってどんなところですか?
比嘉(Vo.&G.)「うーん、短所を出せる所ですかね。」
―― 短所ってどんな所ですか?
比嘉(Vo.&G.)「MCつまずいたり(笑)でも格好つけたりして繕ったりしたいとは思わないので、つまずきを改善して行きます(笑)」
―― では、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
比嘉(Vo.&G.)「結構マイペースですが、自分達なりに頑張ってますので、興味があったらライヴに遊びに来て下さい。音楽っていうものはもっとラフなものなので、頑張って聴くものでもないですから、僕らは僕らのペースで行きますので、それで気に入ってもらえたら嬉しいですね。」
―― どんな人に聴いてもらいたいですか?
比嘉(Vo.&G.)「バンドマンには特に聴いてもらいたいですね。音楽に対する姿勢ってものは歩いたり立ち止まったりして、ミスも踏まえて、その人が見えればいいかなと。一緒に興味持ってもらえればいいかなと思ってますね。」
―― なるほど。
比嘉(Vo.&G.)「リスナーと僕は結構近いと思うんですよね。音楽が物凄く好きってわけではなく、自分が演っていて、自分が聴きたい様な曲を作っているって感じなので、一枚のアルバムだったら色々な物を詰め込みたいなと思ってますし、リスナーの期待に応えて行く作り方をすると言うよりは、自分達の演りたい音楽を作って、それを形にして行っているので、それを聴いた人が気に入ってくれたら嬉しいですね。ホームページで
もライヴでも遊びに来てみて下さい。」
―― ありがとうございました。
(取材・文:磯山みゆき)
取材協力@
DARTS & BAR ZeniTH(ゼニス)
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